政府は18日付で2011年春の叙勲受章者を発表した。今回最高位の桐花大綬章には海部俊樹元首相(80)が選ばれた。女優浅丘ルリ子(70)画家の横尾忠則さん(74)らには旭日小綬章が贈られた。受章者は桐花大綬章のほかに旭日章873人、瑞宝章3190人で計4064人。女性は318人で全体の7・8%、民間人は1727人で42・4%だった。4月29日にさかのぼって発令される。東日本大震災のため発表が延期されていた。

 文化の振興に寄与した者に贈られる旭日小綬章を受章した浅丘は、24日から東京・日比谷シアタークリエで始まる舞台「姉妹たちの庭で」のけいこ終わりに、喜びの会見を行った。受章について「私は仕事に関しては本当にまじめで、遅れることなく、ご迷惑をおかけすることなくやってきた。(デビューから)56年間、39度6分の熱で休んだ以外、丈夫で、まじめにコツコツとやってきたことがこの受章につながったと思います」と、恐縮しながら話した。

 浅丘は、女優としての転機を3つ挙げた。22歳で故石原裕次郎さんと共演した映画「憎いあンちくしょう」(62年、蔵原惟繕監督)で女優として認められ、33歳の時に国民的なシリーズ映画「男はつらいよ」で歌手リリー役を得た。38歳の時に演出家蜷川幸雄氏と出会い舞台に進出した。「舞台は1年先、2年先と決まり、年齢に関係なくいろいろな役ができます。そのつながりで、ここまでこられたと思います」。

 生涯、女優だという。「映画の一番いい時代に出させていただき、テレビ、舞台もやらせていただいた。運良くつながってきた。辞めたいと思ったことは1度もありませんし、これ(女優)しか私にはやることがありませんので」。裕次郎さん、渥美清さん、長門裕之さん、そして気にかけてくれた美空ひばりさんら親しい人々が早くに逝った。「残念です。生きていらっしゃったら報告したかった」と言葉を詰まらせた。【笹森文彦】