TOKIOの山口達也(39)が半年間の無免許運転で交通違反の取り締まりを受けたことが発覚して一夜明けた30日、ヤマト運輸や富士重工業が当面の間、出演CMの放送を見合わせることが分かった。また、レギュラー番組について、民放の番組には通常通り出演するが、NHKだけは次回の放送休止を決定。現時点で打ち切りはないものの、問題の余波が広がった。

 個人、グループの仕事を合わせ、山口のテレビレギュラー番組は5本で、CMは6本。無免許運転問題が発覚後すぐにCM放送の見合わせを決めたのはヤマト運輸と富士重工業の2社。車が関連する企業だった。

 ヤマト運輸は「広告活動の自粛」とし、30日から出演CM放送を自粛した。同社は昨年2月からCMにTOKIOを起用。最新バージョンにはないものの、以前に山口がドライバー役で出演していた。また、全店舗に貼ってあるポスターを撤去するように指示。同社は「運転行為と結びつきが大きい運送業として、今回の件は社会的影響が大きい」と説明している。

 富士重工業は山口出演CMを、他車種のCMに切り替える。また販促物を店頭から撤去するよう各ディーラーに指示し、HP上からも削除した。

 両社とも今後について「検討中」とし、CM自粛などによる損害賠償についても「未定」(ヤマト運輸)「何とも言えません」(富士重工業)と明言しなかった。現在、両社のCMで山口が車を運転するシーンはないが、車が絡むCMや企業内容だけに、今後慎重に対応を検討していくとみられる。

 テレビのレギュラー番組については、民放各局とNHKで判断が分かれた。民放各局は通常通り出演していく方針を決めた。一方、NHKは山口が司会を務める今日31日放送の「Rの法則」(Eテレ、水曜午後6時55分)の放送休止を決定。代わりに、7日に放送した嵐の相葉雅紀が出演する「21人の輪」を再放送する。次週の来月7日はもともと放送予定がないが、同14日以降の放送は未定としている。

 ジャニーズ事務所によると、山口は30日、謝罪あいさつのために関係各所を回ったという。またマネジャー、タレントに対し、免許証の更新期限をあらためて確認するよう、通達を出したことを明かした。

 山口が更新手続きを忘れ、約半年以上にわたり無免許状態で車を運転していた件は、各所で少なからぬ影響を及ぼしている。

 ◆トラブルVTR

 警視庁によると山口は28日正午ごろ、東京・品川区東品川2丁目の天王洲交番付近交差点で乗用車を運転中、車線変更禁止区域で右折しようとして、近くにいた警察官に呼び止められた。その際、免許証の有効期限が今年2月で切れていることが分かり、品川署に刑事処分の対象になる交通切符(赤切符)を交付された。山口は29日夜に会見し「指摘されるまで気付かなかった。自分の過失です」と謝罪した。警視庁は書類送検する方針。