中国・貴州省での音楽フェスティバルに24日に出演予定だったロックバンド、ラウドネスが、尖閣諸島問題による影響で、中国政府から出演中止を言い渡され、ライブ参加を断念したことが同日、分かった。

 今年30周年を迎えたラウドネスが出演を予定していたのは「YOGA

 MIDIフェスティバル2012」で、中国西南部の貴州省で23~26日の日程で行われる。国内だけでなく、日米欧からバンドなどが数多く出演し、延べ4万人を動員するという。ラウドネスは24日のトリで出演し、最新アルバム「2・0・1・2」の収録曲など8曲を演奏する予定だった。

 関係者によると、4人のメンバーらは23日に現地入りし準備を進めていたが、24日未明に中国政府の要請を受けた主催者側から出演中止を告げられた。24日に中国各地で反日デモが予定されていたことを配慮したという。

 ラウドネスは、尖閣諸島付近で海上保安庁の巡視船と中国漁船が衝突した2年前に同フェスティバルに初出演したが、その時は特に問題はなく盛り上がったことから、今回の再出演につながった。ギターの高崎晃(51)は「こういう中止は初めて。我々はラブ&ピースのスピリットでやっているので残念です」と話した。ラウドネスは26日に香港でソロ公演を予定している。