嵐の東京・国立競技場2日間公演が20日、開幕した。同所公演を5年連続開催することができたこと、再来年から改修に入るため、開催できない分のファンへの感謝の思いを込め、今年はリクエストによる選曲を中心に歌った。11月から全国5大ドームツアーを行うことも発表した。

 「嵐の夏はまだまだ終わらないよ!」。松本潤(29)のあいさつに7万人が大歓声を上げる中、上がった風船は3万個。夕暮れ迫る都心の空をカラフルに彩り、ステージは華やかに幕を開けた。

 公演名は嵐のフェスティバルを意味する「嵐フェス(アラフェス)」。国立公演は08年から今年でこれで5年連続開催となり、来年も開催予定。ところが再来年以降、同所は改修に入るため、公演が不可能になる分、ファンへの感謝としてリクエスト曲を中心に構成した。シングル、アルバムオリジナル曲、カップリング曲を募集したところ、応募総数は27万1097通。シングルトップ10は全曲披露した。相葉雅紀(29)は「昔の曲は思い出すのが超大変だったけど、すっげー楽しい」と充実感を口にした。

 松本が言う「新たな挑戦」として、バックダンサーはなし。5人だけで3時間半の長丁場を乗り切った。各ソロ曲では、後輩ジャニーズJrの代わりに、残りの4人全員でバックダンサーを務めた。大野智(31)は「大変…」。櫻井翔(30)は「他の人のソロ曲でこんなに踊ることないよね」。二宮和也(29)は「Jrのころに戻った感じ。懐かしかった」と汗をぬぐった。

 アンコールでは「重大発表」として、新アルバム発売と11月から全国5大ドームツアー開催を発表。国立公演を含め、これで過去最高の87万人を動員する予定。相葉は「もう構成に入っています。『アラフェス』とは全然違ったものになります」と構想を明かした。

 「5人で7万人を幸せにするよ」。松本の宣言通り、出ずっぱりで駆け回り、移動式ステージで場内を回った。櫻井は「あうんの呼吸ができてきたかな」。“ホーム”で弾みをつけ、過去最大規模の全国ツアーに臨む。【近藤由美子】