肺炎のため入院中の市川団十郎(66)主演のル・テアトル銀座3月公演「オセロー」が中止となり、長男市川海老蔵(35)を中心とする「花形歌舞伎」(3月3~24日)に変更することが9日、発表された。

 団十郎は昨年12月18日に軽い肺炎のため京都・南座公演を休演し、その後都内の病院に転院。肺炎の兆候があるとの理由で、1月の新橋演舞場公演も休演した。団十郎は「医師の方々とご相談させていただきました結果、3月公演を休演させていただくことと致しました。オセロー役は念願の役であり、初の翻訳劇出演ということで楽しみにしておりましたので、本当に残念です」とコメントした。

 団十郎は04年に白血病を発症、08年に骨髄移植を行った。関係者によると、再発ではないという。しかし、免疫力が低下して肺炎も重症化する可能性もあるため、慎重に治療を続けている。4月の歌舞伎座こけら落とし公演で復帰を目指すが、退院時期は未定。

 「オセロー」で父子共演の予定だった海老蔵は「ともに舞台に立てるのを楽しみにしておりましたので、残念です」。変更後の歌舞伎公演では「夏祭浪花鑑」「口上」「高杯」を上演する。