今秋の11年ぶり来日公演が決まった英歌手ポール・マッカートニー(71)が、10月14日に6年ぶりのオリジナルアルバムをリリースすることが29日、発表された。タイトルは「NEW」だが、ビートルズサウンズがコンセプトになるといい、世界で同日にリリースされる。これに先駆け、表題曲「NEW」が、9月2日からi

 Tunesなどで先行配信されることも決まった。

 新作アルバム「NEW」日本盤は、ボーナストラック4曲を含む計16曲を収録している。ポールは既に米誌に「これは『バック・トゥ・ザ・ビートルズ・アルバム』なんだ」と原点回帰を示唆。全世界同日発売だが、時差の関係上、日本が“世界最速”リリースになる。

 通算16作目のソロオリジナルアルバムになる。ポールは「(5月に開始した世界)ツアー前に、曲を書き始めたんだ。一番下の娘を学校に送ってから、2、3時間曲を書く…というのが毎日午前中の日課のようになった。数カ月たつと、アルバム1枚分の曲がたまっていることに気付いたんだよ」と経緯を説明した。

 先行リリースされる表題曲「NEW」も、ポールが書き下ろした。ザ・ビートルズをほうふつとさせるメロディーに「僕らに失うものなどない」などと、前向きな言葉をつづったポップチューンに仕上げている。

 ビートルズサウンド満載のアルバムには、新たなテイストも融合させた。表題曲「NEW」は、グラミー賞歌手、故エイミー・ワインハウスさんを手掛けたトッププロデューサー、マーク・ロンソン氏(37)とタッグを組んだ。アルバム制作には、同じくグラミー賞歌手、アデルを担当するポール・エプワース氏(39)といった気鋭の若手プロデューサーが名を連ねた。ポールが各プロデューサーを訪問し、1年かけて完成させた。ポールは「アルバムはもちろん、楽曲の性格が多種多様だね」と音楽の広がりを感じている。

 またポールは、11月18日の東京ドーム3日間公演(日刊スポーツ新聞社ほか主催)を皮切りに、11年ぶりの日本公演「ポール・マッカートニー

 アウト・ゼアー

 ジャパン・ツアー」を開始させる。世界ツアーの一環と位置付けられるが、アルバムリリース後では日本が最初の地とみられる。ポールは「年内は11月に日本に行くことしか決まってないんだ。でも全く新しいショーにするから、楽しみにしておいてほしい」とコメントを寄せた。アルバム収録曲が日本のファンの前で初披露される可能性が高い。