11月に11年ぶりの来日公演を行う英歌手ポール・マッカートニー(71)の新曲PVに、世界のトップスターが大勢出演したことが24日、分かった。最新アルバム「NEW」の収録曲「クイーニー・アイ」PVに出演したのは、有名人だけでもジョニー・デップ(50)ら15人以上。直接の共演シーンはないが、かつて交際していたデップとスーパーモデル、ケイト・モス(39)の“再会”もあり、注目を集めそうだ。

 デップ、ジュード・ロウ(40)メリル・ストリープ(64)ショーン・ペン(53)…。ポールの新作PV「クイーニー・アイ」はわずか4分18秒だが、ハリウッド大作主演級が何人も出演するぜいたくな作品に仕上がった。

 撮影は今月2日、レコードのジャケット写真で有名なアビー・ロード・スタジオで行われた。同所はビートルズの楽曲の大多数がレコーディングされたビートルズの聖地。ポールが少年時代に友達と楽しんだ遊び「クイーニー・アイ」と慣れ親しんだスタジオから、PVコンセプト「ノスタルジー」が生まれた。

 PVには、25~85歳までの幅広い世代が参加した。内容はスタジオでピアノを弾きながら歌うポールのまわりに人が増えていき、それぞれが思い思いのポーズで一緒に歌い、踊っているもの。ピアノにもたれたデップが口ずさみ、ストリープはリズムを取り、モスはノリノリで踊っている。

 世界のトップスターも、ビートルズの聖地での撮影に興奮した。デップは「あの部屋にいるなんて、特にあの部屋にポールといられるなんて、本当に夢のような気分だよ。何たって、世界を変えた部屋だからね」。ポールは「正式なレコーディングで僕らが初めてここに来たのは、『ラヴ・ミー・ドゥー』のレコーディングだった」などと、懐かしそうに振り返った。

 豪華な顔触れの中でも注目なのは、デップとモスの“共演”だ。2人は婚約したものの、98年に4年間の交際を経て破局した。ポールは英紙に「2人は僕と(娘でデザイナーの)ステラの友人なんだ。彼らが出演に同意してくれて、とてもラッキー」と話すなど、2人の出演を喜んでいる。

 デップは過去にポールのPVに出演するなど親交を持ち、モスはポールの娘で人気デザイナー、ステラ・マッカートニー(42)の友人でもある。2人は敬愛するポール側からのオファーに、断る理由はなかったとみられる。直接の共演シーンはないが、破局から15年ぶりの“再会”となった。

 ポールは「本当に楽しい1日だった。まるでアビー・ロードでパーティーが開かれているみたいに活気にあふれてた。良かったよ」と満足げな表情を見せた。