女優檀れい(42)が、来年1月スタートのフジテレビ系「福家警部補の挨拶」(火曜午後9時)で主演することが19日、分かった。民放地上波連続ドラマで初主演となる。新境地となる女刑事役を楽しみたいと意気込んでいる。

 原作は作家大倉崇裕さんの推理小説。日本でも大ヒットした米ドラマ「刑事コロンボ」のように、物語の冒頭で犯人と犯行過程を明らかにした上で、事件の謎が解き明かされていく。

 檀が演じる主役福家警部補は“女コロンボ”そのもの。見た目がパッとせず、事件現場に駆けつけても刑事に思われない。だが、上司を無視して、鋭い洞察力でガツガツと捜査を続けて解決に導くキャラだ。

 宝塚の娘役出身で耐え忍ぶ女役が多かった檀だが「男の人にまざってガツガツと仕事する役。普通の刑事ドラマだと思うとびっくりすると思いますが、一風変わった女性刑事を楽しみたい」とコメント。コロンボは「うちのかみさんがね」だったが、福家は「あともう1つだけ聞きたいことが」が決めぜりふになる。

 福家の上司で生真面目な警部をSMAP稲垣吾郎(39)、鑑識係を柄本時生(24)が演じる。檀は「稲垣さんが、私を見て『嫌だな~』とため息をつくような役にしたい」。一方、稲垣は「謎めいた檀さんは、インパクトの強いニューヒロインになるでしょう。僕自身の役も謎めいたとことかあるので楽しみです」と話している。

 檀の連ドラ主演は10年のNHK「八日目の蝉」、11年のWOWOW「造花の蜜」に次いで3作目になる。

 ◆「福家警部補の挨拶」

 作家大倉崇裕さんの短編推理小説シリーズ。物語の最初に犯人の犯行の模様が描かれ、その謎を解く「倒叙もの」。東京創元社の隔月刊の文芸誌「ミステリーズ!」に05、06年に掲載された。探偵小説研究会の07年度の本格ミステリーベスト10の8位にランクされた。