少年少女の非行問題に取り組む「夜回り先生」として知られ、薬物問題に詳しい元高校教師の水谷修氏(58)は、ASKA容疑者を「薬物使用のプロ中のプロ」と断じた。

 「覚せい剤とMDMAが押収されていることからも分かります。覚せい剤はセックスでの興奮を増す効果がある。一方、MDMAはその興奮を抑える力もある。2つを併用している可能性が高いところからも、依存歴の長いプロ中のプロと言えます」。

 「アンナカを使った」と供述していることも「アンナカはあぶると炭になります。現実は覚せい剤をあぶって使ったと見るべき」。その上で、早期に容疑を認め、罪を償い、治療を受けるべきと訴えた。

 「覚せい剤は治療の難しいドラッグの1つ。乱用者の1割は命を失い、3割は刑務所か病院のおりの中、3割は行方不明、残りの3割が回復の道を歩む。現実から見ると、ASKAさんは逮捕され、命を失うという最悪の事態にならなかっただけでも良かった。自助グループ、医師の力を借り、依存症と闘って欲しい。私も協力します」という。

 ただ、専門家の間では「回復には乱用期間の3倍の時間を要する」という見方が強いという。「この逮捕が次の人生のスタート地点となることを祈っています。また素晴らしい曲を作り、歌ってほしい」と、ASKA容疑者の更正と復活を祈った。