女優米倉涼子(39)主演のテレビ朝日系連続ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(木曜午後9時)の第3弾が、今年10月から放送されることが21日、分かった。第1弾、第2弾と高視聴率を記録した大ヒット作。20日から撮影がスタートし、米倉は「これが最後のつもり」との決意で臨む。

 続編は「いたしません」。米倉が“最終決戦”に向けて20日、千葉県内で撮影を始めた。「今回が最後のつもりで臨みます。最終決戦ということで、髪も切って攻めていこうと思いました」。気持ちを新たに、髪の毛を約15センチ切り、さっぱりとした表情で臨んだ。

 米倉演じる主人公の大門未知子は、組織には属さず、天才的な腕を持ち、技術だけを武器に突き進むフリーランスの外科医。「いたしません」「私、失敗しないので」という強気のせりふが話題になった。米倉が連ドラでシリーズ3作目に挑戦するのは初めて。「(続編を望む)周りの声も多くてありがたかった。最後、もう1回やれるのかなと。未知子は居心地がいい役で、人としても納得できる。回を追うごとにナチュラルにやれています」。

 今回の舞台は、日本医学界の頂点「国立高度医療センター」。日本最高峰の医療技術が集約された特定機能病院だが、実態は東西を代表する「東帝大学病院」と「西京大学病院」による覇権争いの場。そこに大門が派遣され、争いに巻き込まれていく。共演者も豪華。遠藤憲一、内田有紀、勝村政信、岸部一徳のほか伊東四朗、古谷一行、西田敏行も特別出演。新キャストとして渡辺いっけい、中尾彬、伊武雅刀、高畑淳子、北大路欣也らも参入する。北大路は医療センターの理事役で、終盤にかけキーパーソンになるという。

 「ドクターX」は第1弾(12年10月期)、第2弾(13年10月期)ともに高視聴率を記録した。今回も期待がかかる。今年の民放ドラマは、フジテレビ系「HERO」が初回で26・5%を記録するなど、20%前後をキープ。テレビ朝日の内山聖子ゼネラルプロデューサーは「まずは前作並みを目指したい」と謙虚に話すも、言葉どおりの結果が出れば、年間1位も十分射程圏内だ。もっとも米倉は「前回も、そんなに数字が良かったのかというくらい。数字を狙いにいくという感じではないです」と自然体を強調している。

 ◆ドクターXの視聴率

 12年10月の第1シーズン(全8話)では、関東地区で期間平均視聴率19・1%(関西地区は18・6%)だった。同年の民放連続ドラマ1位となる記録となった。翌13年10月放送の第2シーズン(全9話)では最終回に26・9%(同23・8%)、期間平均視聴率は23・0%だった。この記録は、同年7月期のTBS系「半沢直樹」(28・7%)、11年10月期の日本テレビ系「家政婦のミタ」(25・2%)に続き、過去5年間の民放連続ドラマで3位の高視聴率となった。(視聴率は、いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)