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 Kids堂本光一(35)主演のミュージカル「Endless

 SHOCK」が10月31日、福岡・博多座で千秋楽を迎え、上演回数1214回とミュージカル単独主演記録で1位となった。カーテンコールでは共演者から16回の胴上げをされ「最強のカンパニー(共演者とスタッフ)、最強のファンのおかげ」と感謝した。

 プロ野球・ソフトバンクの日本一で沸く福岡で、また日本一の記録が生まれた。ミュージカルの単独主演記録。これまでの1位は松本幸四郎主演「ラ・マンチャの男」の1207回だったが、10月8日に博多座で幕を開けた堂本光一主演の「SHOCK」は26日の公演で1208回と1位を樹立。この日の千秋楽で1214回と記録を更新した。

 この日のカーテンコールでは光一のもとに内博貴ら共演者が駆け寄り、胴上げを始めた。前日30日にソフトバンクの秋山幸二監督が10回胴上げされたが、光一は16回も胴上げされ「申し訳ない気持ちでいっぱい」と照れた。幸四郎「ラ・マンチャの男」、故森繁久弥さんの「屋根の上のバイオリン弾き」(900回)を抜いての1位にも「回数を意識してやっていない。1回1回を大事にやってきた結果が記録につながった。共演者、スタッフら最強のカンパニー、最強のファンのおかげ」と謙虚に感謝した。

 「SHOCK」は00年11月に帝劇で初演され、演出を変えながら上演を重ね、05年に菊田一夫演劇大賞を受賞した。一方で靱帯(じんたい)を損傷しながら公演を務め、11年の東日本大震災では28公演を中止した。この日も女性ダンサーが前日の本番で負傷し、全員でカバーした。「ステージに立つ日が怖かったり、コンディションが悪い日もあった。でも、そういうことも楽しみながら、舞台に立てるようになった。身を削らないといいものは生まれない」と振り返った。

 演劇全体の単独主演でも故森光子さん「放浪記」2017回に次いで2位の記録となった。「遠く及ばないと思ってます。ただ、回数に恥じない作品にしていかなくてはと思うし、これからも変わらずに1回1回を大事にしたい」。これまでの観客数は219万人。回数以上の大きな勲章である。【林尚之】

 ◆「SHOCK」

 ブロードウェーで頂点を目指す、光一ふんする若きエンターテイナーを主人公に、歌、ダンス、フライング、殺陣、ドラム演奏、22段の大階段落ちなどを盛り込んだショーミュージカル。過去に東山紀之、植草克秀、生田斗真、黒木メイサ、神田沙也加らが出演している。初演以来全公演が前売り開始日に完売し、動員率100%を維持している。