SMAP中居正広(42)が主演するフジテレビ系スペシャルドラマ「ナニワ金融道」シリーズが10年ぶりに復活、7作目の「新ナニワ金融道」(24日午後9時)として放送される。14日、東京・元赤坂の豊川稲荷でヒット祈願をした中居は、シリーズレギュラーで08年に亡くなった緒形拳さん(享年71)への思いを口にした。

 ドラマ「ナニワ金融道」は、故青木雄二氏のヒット漫画を原作に、96年から05年にかけて6作放送された。中居が演じる街金「帝国金融」に勤める主人公の灰原達之が、「街金の論理」と「人としての情」の間で悩み、成長していく姿を描いた。いずれも視聴率17%を超え、00年9月の5作目は20・3%を記録した。

 中居、小林薫、綿引勝彦、梶原善ら帝国金融勤務のレギュラー陣は10年前と同じ。だが、帝国金融社長・金子高利役の緒形さんは08年10月に肝がんで死亡した。今回、緒形さん死去後初で、かつ10年ぶりのシリーズ復活となるが、中居はこの日「本来ならもっと短いスパンでやりたかった。拳さんの思いも強かった。亡くなられてどうやればいいか、しっかりスタッフと話し合って模索しながら作った」と話した。

 今回は綿引演じるナンバー2の高山和夫が社長を継いでいるが、緒形さんは写真や回想シーンで登場する。96年10月放送の2作目撮影の際、中居は緒形さんから小さな座布団に乗った、小さな拳ほどの石をプレゼントされた。「『中居、持っといてくれ。守ってくれるから』と渡された。今回の撮影も最終日に現場に持ち込んで、みんなで拳さんを思った」と振り返った。

 また、ドラマの内容にちなみ、お金にまつわるエピソードを聞かれると、中居は「20年ぶりくらいで、お年玉をもらいました。V6の坂本(昌行)君と長野(博)君から。僕があげたのを、そのまま袋を換えて返してきたみたいなんですけどね(笑い)」。帝国金融の後輩社員役のSexy

 Zone菊池風磨(19)は「昨年の紅白の時、グループ全員に(中居から)お年玉をいただきました。1人だけ当たりがあって、松島(聡)が当たりました」。中居は「1人だけお金が少ない子が当たり。グループで1人だけ当たりがある。みんな10枚ずつ(お札が)入ってるけど、1人だけ違う10枚」と笑いながら説明した。【小谷野俊哉】

 ◆漫画「ナニワ金融道」

 03年に亡くなった青木雄二氏(享年58)が、90~97年まで「週刊モーニング」(講談社)で連載していた。単行本全19巻は計約1600万部を売り上げた。92年講談社漫画賞、98年手塚治虫文化賞マンガ優秀賞受賞作品。07~13年まで、青木雄二プロダクションにより続編の「新ナニワ金融道」が「COMICジャンク」「週刊SPA!」などで連載された。