嵐の櫻井翔(29)主演映画「神様のカルテ」(深川栄洋監督)が27日、初日を迎え、東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇で舞台あいさつを行った。全国321スクリーンで封切られ、興行収入30億円突破を見込む好スタートを切った。

 今年公開の実写日本映画で興収30億円を突破した作品は、「GANTZ」(1月公開)「SP

 革命編」(3月公開)の2作品だけ。このうち「GANTZ」が34億5000万円でトップだが、主演は同じ嵐の二宮和也。嵐メンバー2人が先頭に立って、今年の映画界を盛り上げている形だ。

 好スタートは、主演櫻井の頑張りによるところも大きい。6月初旬からPR活動を開始。約3カ月間にわたって、110媒体前後の取材を受けた。週4本レギュラー番組を持ち、嵐の全国ツアーを開催中。多忙を極めるが、「思い入れがある作品だから、できることはしたい」。同じ嵐の松本潤に「最近、テレビでよく見るね」と指摘されるほど、精力的にPRに努めた。

 主演の頑張りと思い入れが、作品を通して伝わったのだろうか。上映後、ステージに登場した櫻井らキャストに向けられたのは、黄色い歓声よりも温かい、大きな拍手だった。

 撮影から約1年。櫻井は「1年前の今日あたりは、自分にできるのかといろいろなことを考えていましたが、作品や役にこうして向き合え、出会うことができて、とても幸せです」と、一言一言かみしめながらあいさつした。作品を世に送り出す責任を立派に果たした主演に対し、妻役の宮崎あおいを始め、原田泰造、岡田義徳、加賀まりこら共演者も、笑顔で大きな拍手を送っていた。