V6岡田准一(32)の主演映画「永遠の0」(山崎貴監督、12月21日公開)の完成会見が22日、都内で行われた。生還に執着したゼロ戦の名パイロットを演じた岡田は撮影前、元ゼロ戦操縦士に体験談を取材、元自衛隊員との共同訓練も行うなど、入念な役作りをしたことを明かした。

 作家百田尚樹氏(57)のベストセラー小説の映画化。天才パイロットがなぜ特攻隊員として死んだのかを探る物語。岡田は「重い役に眠れない日々もあった。だからこそ準備をたくさんした」。不安を拭うため、撮影開始3カ月前から徹底した役作りに励んだ。軽飛行機に乗り、操縦時の重力を体感。元自衛隊員から飛行技術も学んだ。座学で地図の読み方、コンパスの計算法も学習した。「日数にすると2、3週間。今の訓練の仕方や、陸自、海自それぞれの気質、思想も聞きました」。元ゼロ戦操縦士への取材は「いろんな意見の方がいた。どういう心情でゼロ戦に乗っていたのか知れた」。役作りでは初めてという丸刈りにもした。「気合の表れと書いておいてください」。

 映画完成後の試写で隣にいた百田氏は涙ぐんでいたという。「大切にされている作品だと分かるので緊張した。だから涙を見て安心しました」。この日、初めて表情を和らげた。