日本音楽事業者協会の創立50周年記念作となるアニ映画「ジョバンニの島」(西久保瑞穂監督。来年2月22日公開)の声優を、仲代達矢(80)市村正親(64)八千草薫(82)仲間由紀恵(34)ら豪華俳優が務めることが18日、分かった。

 作品は1945年(昭20)の北方四島における実話をもとにソ連軍上陸によって引き起こされた色丹島民の過酷な運命を描く。子役の横山幸汰(12)谷合純矢(7)が主人公兄弟を演じるほか、共演陣に豪華な顔ぶれがそろうことになった。仲代、市村、八千草、仲間のほかにも、柳原可奈子(27)ユースケ・サンタマリア(42)北島三郎(77)犬塚弘(84)らが声を吹き込んだ。

 アフレコは今年夏に行われた。兄弟の担任教師の声を担当した仲間は「戦争が子供たちにもたらす非情さを映画を通じてあらためて知ることができました」。「戦争を知る世代」で終戦当時中1だった仲代は「この作品を通じて戦争はやってはいけないという思いを感じてほしい」。

 音事協の渡辺ミキ常任理事らによると「21世紀に向けてできる社会貢献とは何か」を模索する中、フジテレビ系「北の国から」の演出で知られる杉田成道氏が5年間温めてきた企画、原作と合致。子供にも理解しやすいアニメという形で製作が実現したという。