人気コミック「日々ロック」が映画化され、野村周平(20)が主演することが5日、分かった。メガホンは入江悠監督がとり、今年秋に公開予定。

 原作は週刊ヤングジャンプで連載中で主人公の強烈なキャラクターが人気を呼んでいる。勉強もスポーツもダメで彼女もおらず、学校ではいじめられっ子だったが、大好きなロックを演奏している時だけは開放的になる。友人に誘われたバンドでギター兼ボーカルを担当。ステージで興奮してくると、思わず全裸パフォーマンスを披露してしまう異色キャラクターだ。

 主演に起用された野村は今後大ブレークが期待される若手俳優。10年に俳優デビューしたばかりだが、話題のドラマや映画に立て続けに出演している。今回の起用に「大きなプレッシャーを感じていますが、身も心も素っ裸に入江監督に預けてすてきな作品ができるよう一生懸命頑張りたい」と意気込みを語った。

 4月のクランクインに向けて、ギターの特訓を2カ月以上続けている。ライブシーンの撮影では、実際に全裸パフォーマンスを披露する。入江監督と初めて対面した時、プロデューサーも交えて演技テストを実施した。野村はザ・ブルーハーツの名曲「リンダリンダ」を歌唱したが、絶叫しながら跳びはねるうちに汗だくになり、おもむろに「脱いでいいですか?」と切り出したという。誰も「脱げ」と言っていないのに、自分から全裸になったという。あまりに見事な脱ぎっぷりに、その場にいたスタッフ全員が「彼こそ主人公だと確信した」という。配給は松竹。

 ◆野村周平(のむら・しゅうへい)1993年(平5)11月14日、兵庫県生まれ。09年にアミューズ全国オーディション「THE

 PUSH!マン~あなたの周りのイケてる子募集~」で3万1514人の中からグランプリを獲得。10年TBS系ドラマ「新撰組」で俳優デビュー。11年「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で映画デビュー。今年は「パズル」(8日公開)や「クジラのいた夏」(5月3日公開)などの映画に出演。175センチ。血液型AB。

 ◆映画「日々ロック」

 ダメ男の高校生、日々沼拓郎は友人たちと組んだバンドで文化祭で鮮烈なデビューを飾る。卒業後も夢をあきらめきれず、伝説のライブハウスで活動を始めるが観客はまったく集まらない。それでも、ド直球な歌詞と観客も驚く全裸パフォーマンスには人を引きつける何かがあった。