世界3大映画祭の1つ、第67回カンヌ映画祭(5月14~25日)のラインアップが17日、発表された。日本からは最高賞「パルムドール」を争うコンペティション部門に、河瀬直美監督(44)最新作「2つ目の窓」(7月26日公開)の出品が決定。河瀬監督作は、11年「朱花(はねづ)の月」以来3年ぶり4度目の同部門出品となる。

 河瀬監督は、97年「萌(もえ)の朱雀(すざく)」で新人監督賞「カメラドール」、07年「殯(もがり)の森」での審査員特別大賞を獲得し、昨年のコンペ部門では審査員を務めた。文字通り、“カンヌの申し子”だが、「2つ目-」については、「最高傑作でありターニングポイント」と胸を張るほどの自信作で、パルムドールも視野に「作りたいと思った気持ちを世界に発信できるということをとてもうれしく思う。いい形で日本に戻ってこられれば」と話している。

 作品では奄美大島を舞台に、16歳の少年と少女の初恋と成長を通し生、愛、無常を描いている。オーディションで選ばれた主演の村上虹郎(にじろう)は、村上淳と歌手UAの息子で、同作で俳優デビューして淳との父子共演も果たすことから、「河瀬監督を母とする熱いパーティーに必死でついていってたら、ここまで来てしまった」とコメントしている。