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ツェッペリン19年ぶり再結成コンサート

 70年代を代表する英ロックバンド、レッド・ツェッペリンが10日、ロンドンの02アリーナで約19年ぶりの再結成コンサートを開催した。本格的な公演は約27年ぶり。結成メンバーのロバート・プラント(59)ジミー・ペイジ(63)ジョン・ポール・ジョーンズ(61)に、ドラマーの故ジョン・ボーナムの息子ジェイソン(41)を加えた4人が約2時間のステージを展開。日本からERIKA(沢尻エリカ=21)も駆け付け、伝説の夜の再現を見届けた。

 止まっていた時計が動きだした。1夜限りのライブ終盤。暗転した舞台でスポットが照らされた先には、ダブルネックを持ったペイジが立っていた。演奏したのは名曲「天国への階段」だ。超満員2万人のスタンディング・オベーションを浴びながらロバートは「アーメット、やったよ!」と天を仰いだ。所属したアトランティック・レコードの創設者で昨年12月に逝去したアーメット・アーティガンさんの追悼目的で再結成に踏み切っていた。

 全世界が注目した4人のパフォーマンスは、映画「狂熱のライヴ」の映像が流れる中、デビューアルバム「レッド・ツェッペリン」の1曲目「グッド・タイムズ・バッド・タイムズ」で開幕。アンコールの「胸いっぱいの愛を」「ロックン・ロール」まで16曲が演奏された。85年のチャリティーイベント「ライブ・エイド」、88年のアトランティック・レコード創立40周年コンサート以来19年ぶり3度目の再結成。本格的な単独公演は80年7月のベルリン以来27年ぶりだった。

 そんな伝説の夜を見逃すまいと、ポール・マッカートニー、ミック・ジャガー、ジェフ・ベック、ナオミ・キャンベルら世界中の著名人が集結した。限定2万枚のチケットに対して約100万人が応募。オークションではペアチケットが8万3000ポンド(約1900万円)で落札されるほどのプレミア公演で、日本関係者に用意された招待席はわずか3席だった。その1席に、音楽活動の際はERIKAを名乗る沢尻が陣取っていた。

 ERIKAは、影響を受けたアーティストはツェッペリンただ1組と公言するほどの大ファン。同行した関係者によると、感激を抑え切れず、終始立ちっ放しで興奮していたという。舞台あいさつの不機嫌騒動で日本では逆風が吹く中、原点回帰のために何としても見たかった公演だった。観覧が決まって「夢がかなった」と喜んでいたという。

 今回の公演は先月26日に予定されていたが、ペイジが左手の小指を負傷した影響で延期。1夜限りと銘打ってはいるが、現地では早くも「ワールドツアーを開催するのでは」との推測が飛び交っている。

[2007年12月12日8時9分 紙面から]

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