<哀川翔

 魂のアタリ!!!!!!!>

 春を告げる魚はメバル。その親せきのようなカサゴを東京湾のド真ん中で「アニキ」こと俳優哀川翔(52)が寒さを吹き飛ばして挑んだ。今回はアニキの仕事の都合もあって、ちょっと短い釣行となったが、独特の「エレベーター釣法」で超ビギナーも含めてメンバー8人全員が釣果をあげた。みなさんも水深30~50メートルのカサゴのプルルンをキャッチしてみませんか?

 千葉県側から東京湾に向けてツルのくちばしのように細く長く延びるのが富津岬だ。「みや川丸」の宮川淳船長が選ぶカサゴ釣りのポイントは富津岬から南西側の水深30~50メートル。電動リールはなくても、仕掛けが軽いので楽チンで釣りができる。

 出発前、港で宮川船長がコツを解説してくれた。

 宮川船長

 オモリを落として反応がなければ、ちょっと上げて、また落とす。カサゴは頭の上に目がついているので、新しいエサが落ちてきたと勘違いしてバクン。この上げて、下げてを繰り返してください。

 アニキの瞳がキラン、と光った。「エレベーター釣法だな。カサゴに食い気を出させればいいんだな」。アニキは釣る前からひそかに燃えていた。

 この日はアニキの仕事の都合もあって、午前10時ごろまでの早あがりルール。現場に到着したのは同7時30分、水深は42メートル。反応はゼロ。実績のあったポイントだが、すぐに移動。同じ水深で仕掛けをまた落とす。左舷胴ノ間(中央)佐藤さんのサオ先が「ツンツン」と激しく上下した。ゆっくりサオを上げるとさらに振動が伝わってきた。隣のブチ、さらに隣の左舷トモ(船尾)のぶさんもきた。すべて16~18センチと小ぶりながらも鋭いアタリを出してくれた。

 その直後、アニキのサオがビュンビュンと反応した。「おっ、これ、スゴいな。手元にも伝わってくる。デカいかも」とリールを巻き上げると20センチの良型だった。それから仁科にもきた。オモリが着底してから、しばらく待って巻き上げて、また、落とす。基本動作の中でつかんだアタリだった。「オレね、マグロやカツオ、ヒラメ、マダイとか大物だと燃えるんですよ」と話して、釣れたカサゴを持って「こんな小さくても、アタリが明確だから楽しいですよ」とニッコリ。

 釣りは、ほぼ未経験のぬまは、爆釣モードに入っていた。「理由はわからんのですけど、船長に教わった通りをやってるだけなのに」と10分おきぐらいに魚を上げた。タイミングが合わなかったSHOGOも17センチを釣り上げて満足げだった。

 その後、船酔いで倒れていたあずちゃんも「サオを上下にあおって、すぐに動きを止めていたらブルブルきた」。これで船中、全員がカサゴゲットだ。

 途中、アニキのサオがピクリとも動かなくなった。「これは工夫が必要だなぁ…よし、ハリの色を変えてみよう」と独り言をポツリと残してすぐに、ゴールドのハリを蛍光の赤にチェンジした。「これは釣れる感じがするね…おっと、きたねぇ~」と上げてみると約20センチの良型だ。さらにブチが一荷で釣り上げて、この日は終了。

 「ハリを替えてみたらアタリがすぐきた。こういう小さな積み重ねは大事だな」とアニキはニッコリ。さて、次はどこの釣り場を訪ねるのやら。【構成

 寺沢卓】

 ▼今回の参加者

 アニキ、俳優仁科克基、175R(イナゴライダー)リードボーカルSHOGO(ショーゴ)、番組プロデューサーの佐藤和之さん、ヘアデザイナー・のぶさん、その弟子のブチ、アニキがプロデュースしたラインコートスプレーの広報担当・ぬま、あずちゃん(この2人は釣り初心者)の8人。

 ▼仕掛け

 サオは船宿のレンタルザオ(ソリッドハンター、1・5メートル、30号負荷)、小型両軸受けリール、オモリ30号。胴付き仕掛けは、ハリ・丸セイゴ11~13号、2~3本ハリの市販商品でOK。エサのサバ切り身は船宿の料金内。

 ▼船

 富津「みや川丸」【電話】0439・87・4137。カサゴ釣りは、午前6時集合、釣りは午後1時ごろまで。エサと氷付きで8500円。