★自民党ベテラン議員がこう尋ねる。「自民党や官邸は今なら選挙に勝てるから解散だと、本当に考えていると思うか。確かに1年以内に解散総選挙はあるだろう。しかし民進党が党内事情で混乱している間に選挙を仕掛ければ、自民党圧勝と党幹部たちは思っているだろうか。支持率が上がったり、不支持率が下がったから勝てると思うほど選挙は甘くないし、国民はその先を見極めているはずだ」。

 ★確かに民進党は、前原執行部がダッチロールしている。幻の幹事長・山尾志桜里のスキャンダルで、党代表・前原誠司は早めの解決を模索し、離党という判断を山尾にさせたが、元来政治家の出処進退は自らが決断すればいいこと。山尾の選挙区の有権者に失礼だ。続けて前原は離党予備軍の事情聴取を行い、反目すれば刺客を立てるとどう喝した。これも政治家の出処進退に関わる話だ。党がどうしてくれるのかというより、味方か敵かを区別しただけだ。これでは党内が疑心暗鬼になるのは当然。選挙協力以前の話になりかねない。選挙どころではない。

 ★では自民党は、「今なら勝てる」の一本やりで進むのか。党幹部の1人が言う。「来年の秋には再選を狙う首相・安倍晋三だが、支持率低下以降、誰も安倍再選を言わなくなった。今の段階でこの様子だと、安倍は相当焦っているはずだ」と解説する。今までは幹事長・二階俊博がその流れを作ってきたが、来月の補選や次期衆院選が終わらない限り、二階もその余裕がないのだろう。つまり自民・民進ともに今、選挙に突入するモードというより、党内をまとめることに忙しい。解散風は永田町に吹いてはいない。(K)※敬称略