★好調な与党の中で敗北した公明党。同党代表・山口那津男は12日のラジオ日本の番組で、憲法改正について「国会で多数を形成し、無理やり発議をして、国民投票でぎりぎり過半数の賛成が取れたという改正は望ましくない。大きな反対勢力が残り、国民の憲法としては不幸な誕生になってしまう。国会で3分の2以上が賛成して憲法改正を発議する背景には、それ以上の国民の支持があることが望ましい。木の実が熟すような進め方が基本だ」と自民党の性急な改憲への動きを強くけん制した。

 ★10日には同党憲法調査会長を務める党中央幹事会会長・北側一雄も「事前に与党協議をするたぐいの話ではない」と自民党との会見についての協議に否定的な考えを示すとともに「公明党案を提示する予定はない」と、改憲論と距離を置く発言を強調している。各メディアの世論調査を見ても、改憲論は賛否が大きく分かれるとともに、どこを改憲するかによっても考えが分かれる。

 ★「憲法問題が政界再編につながる可能性は大きい。公明党は場合によっては連立を離脱する場合も考えられる。無論、日本維新の党、希望の党、民進党など自民党の2軍が待機しているから、与党を構成しなくても公明党以上に尻尾を振ってついてくる」と自民党に近い政界関係者はいう。連立組み替えがすでに視野に入っているということか。別の政界関係者が言う。「公明党は自力で党勢を立て直すことができる。だが、その場しのぎで党や政策が変わることをいとわない議員たちのいる党はあっという間に消滅する。つまり維新や希望など、その時々で与野党を渡り歩く『ゆ』党は憲法改正の時だけの使い捨てになる可能性があることを忘れてはいけないし、有権者が忘れまい」。憲法改正の駆け引きはすでに始まっている。(K)※敬称略