★官邸を支える官房長官・菅義偉の迷走が続く。11月26日の会見では、「もし一緒に撮った写真があるなら私自身は把握していないが、その方は結果として会場にいたのだろうと(いう趣旨で)申し上げた。反社会的勢力の出席を私自身は申し上げてはいない」。

★27日の会見。「個々の招待者が招待されたかどうかも含め、個人情報なので従来回答は控えている。『反社会的勢力』はさまざまな場面で使われ、定義は一義的に定まっているわけではない」。記者「本当に出席していたかは確認しているのか」。「撮影の人物は面識がないし、個々の招待者の参加について承知していない」。記者「写真の人物がどういう人物か確認しているか」。「まったくしていない」と一転して前日の発言で自分は“反社会的勢力が参加したことを認めたわけではない”と強弁した。閣僚の援護射撃もぬかりない。28日の参院法務委員会。法相・森雅子は「反社会的勢力という言葉はさまざまな文脈で用いられているので一般論としてお答えするのは困難」と言いだした。日本中の警察のマル暴(組織犯罪対策部捜査4課)や企業や銀行、行政の法務、総務部門でマル暴対策に明け暮れている人たちはこの法相発言をどうとらえればいいのか。

★そもそも、首相名で招待し、取りまとめは長官がしているのだから氏名は公表できないという理屈も通らない。なぜなら功績のあった誉れ高い人たちが招待されている。個人情報を盾にするのも限界だろう。ほかにもシュレッダー廃棄問題など、振り付けられて読んでいるのか、長年の政権のスポークスマンとしては心もとない説明も多い。ただ、何かを隠すためについた小さなうそや取り繕ったことのために、その後の説明に整合性が欠けるなどこの問題の幕引きどころか、いくらでも新たな疑問を自ら作り出している。ついこの間まで「何ら問題ない」と会見を仕切っていた長官の姿はない。国会は今週で閉会しそうだが、長官の会見は続く。(K)※敬称略