★政界関係者が、一連の東京高検検事長・黒川弘務を巡る末路について「妄想だよ」と念を押しながら国会近くの喫茶店で話し始める。「産経の記者と朝日の元記者に誘われてマージャンに興じた検事長。経緯だけ見れば緊急事態宣言の最中に記者に誘われてマージャンに、月に2度も行っていたとなれば、首相・安倍晋三が『余人をもって代えがたい』人物もその程度かという気になる。それに不要不急の外出も、マージャンなら許されるという上級国民ぶりも醸し出す。それが接待マージャン、賭けマージャンならなおさらだ。検察と新聞社の癒着もうわさ以上にひどい状態と感じさせる」。本筋の情報以外の情報が多すぎるという。

★つまり「作られた、演出臭がする」というのである。よくできているのは、文春の早刷りが政界に出回った20日の午後、官房長官・菅義偉は「コメントを控える」とし、公明党政調会長・石田祝稔が「事実であれば職務を続けられるという話ではない」と、早々に辞任の線を敷いたことになる。思い出すのは元文科事務次官・前川喜平報道だ。17年5月22日、読売新聞は1面肩で、前川が歌舞伎町の出会い系バーに頻繁に出入りし、店内で気に入った女性と同席し値段交渉したうえで店外に連れ出していたと報じた。今となっては前川の説明に多くの人たちが納得しているが、その時、菅は「常識的に言って、教育行政の最高の責任者がそうした店に出入りするようなことは、到底考えられない」とコメントしている。

★その前川は10日と18日にツイッターで「黒川氏が普通の常識人なら、これだけ批判を浴びれば自ら身を引くはずだ。辞めるに辞められぬ事情があるのではないか」「黒川はやはり何かを官邸に握られている」と推測している。読売の報道時には「官邸ポリス」の存在までも取りざたされた。前川は読売が、今回は文春がということか。それにしても謎が多すぎる。(K)※敬称略