アダルトグッズが防犯に役立つことが証明された。

 米カリフォルニア州の地元テレビ局電子版などの報道によると、同州ロサンゼルス近郊のサンバーナーディーノで14日夜、フードを被った男がアダルトグッズ店に侵入。女性店員2人に銃のような物を向け、金を奪おうとしたが、店員の1人にディルド(男性器に似せた性具)を2度投げ付けられ、何も取らずに逃走。この様子を収めた防犯ビデオの映像が、ニュース番組で放送された。

 閉店直前の午後9時45分ごろ、レジにいた店員が男に銃を向けられたが、怒鳴って抵抗。男に左手を捕まれそうになったが、ひるまずに怒声を続けた。さらに別の店員もレジのスペースに入り、ディルドを左手で投げて加勢。1つは男の頭部、もう1つは胴体に命中させた。

 最初に男と向き合った店員は「私たちを脅かそうとしているだけだと思った。銃みたいな物が見えたけど、『本物かなあ』と疑った」と冷静な対応ぶり。ディルドを投げた店員は「男が臆病者に見えたのよ。女性2人にこんなに抵抗されるとは思っていなかったのでは」と振り返った。

 店舗外では男の顔まで防犯カメラで撮られたが、先週末の時点では男は逮捕されていない。地元警察は原則論として、銃を持った窃盗犯に対して、市民は抵抗しないように求めている。