富士山で7月上旬、沖縄に勤務する米海兵隊員5人が高山病で倒れた20代女性を救助した。Tシャツとつえで担架を急ごしらえし、短時間で搬送。関係者は「息の合った迅速な対応に深く感謝する」(山梨県)としている。

 山梨側が1日に山開きしてから間もない3日、5人は休暇で登山に訪れていた。午後5時ごろ、下山途中の7合目付近で、助けを求める男性に気付いた隊員が駆け寄ると、道の脇で娘とみられる女性があおむけに倒れ震えていた。

 現場は車両が入れず、近くの救護所はまだ開設されていなかった。クリストファー・エムス伍長(22)は6合目の施設まで駆け降り、運搬車を手配。「一刻も早く運ばなければと思った」と振り返る。

 隊員らは着ていたTシャツを脱ぎ、持っていた金剛づえ2本に通し即席の担架を作製。隊員4人が約20分で6合目の施設まで女性を運んだ。運搬車に乗った女性は5合目で救急車に移され、無事回復したという。

 5合目の施設に勤務し救急車を手配するなどした看護師堀田麻由美さん(37)は「富士山で約3年間働いているが、初めて“Tシャツ担架”を見た」。7合目から6合目までは「身軽な状態でも30分はかかる」といい、隊員の迅速な動きに驚きを隠さなかった。