韓国国防省は17日、北朝鮮に対し、南北軍事境界線付近での「一切の敵対的行為」の停止を議題にした軍当局の会談を、21日に板門店の北朝鮮側区域にある施設「統一閣」で行うことを提案した。大韓赤十字社も17日、南北離散家族再会事業の実施を目的にした赤十字会談を8月1日に開くことを北朝鮮側に求めた。

 北朝鮮が核・ミサイル開発を続ける中、韓国の文在寅政権は南北対話へ動き始めた。趙明均統一相は「緊張緩和のための南北対話と協力は、核問題解決にも寄与する」と表明した。

 軍当局の会談に北朝鮮が応じれば、2015年12月以来の政府当局者間の会談となる。国防省と大韓赤十字社は北朝鮮との接触の窓口がないとして、いずれも記者会見を通じて提案した。

 国防省は敵対的行為の内容を明らかにしなかったが、現在南北が行っている拡声器を使った宣伝放送を念頭に置いている。国防省は、13年に北朝鮮が遮断した黄海の光ケーブルを使った軍用通信線で返答を待つと表明した。大韓赤十字社は板門店の韓国側地域にある「平和の家」での会談を求めた。

 文大統領は6日の演説で、境界線付近の敵対的行為を朝鮮戦争の休戦協定締結64年となる7月27日に停止することや、離散家族再会事業を中秋の10月4日に行うことを北朝鮮に提案した。北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は今月15日の論評で、文氏の演説を詭弁(きべん)と非難しながらも政治・軍事的な対決状態の解消が必要と主張していた。

 ただ北朝鮮が軍の会談に応じても、米韓合同軍事演習の停止など米韓の受け入れが難しい要求を離散家族再会事業の条件に絡めて出す可能性があり、文氏の提案が実現するかは不透明だ。(共同)