2020年東京五輪・パラリンピックを契機とした東京・明治神宮外苑地区の再開発で、秩父宮ラグビー場と神宮球場の建て替え資金を、競技場上空の使わない空間を周辺に移して利用できる「空中権」を売却して調達する案が浮上していることが6日、分かった。

 秩父宮は日本スポーツ振興センター(JSC)、神宮球場は宗教法人明治神宮が所有し、周辺の地権者を含めて協議を進めている。

 実現には東京都による都市計画の変更が必要とみられる。都は15年4月に同地区の街づくりで連携・協力する覚書をJSC、明治神宮、民間企業などと締結した。

 土地にはその上に建設可能な建物の規模を示す容積率が定められているが、使わずに余った容積率は空中権として周辺の別の土地で利用できる。譲り受けた側はその分を上積みし、定められた容積率を超える大きな建物を造ることができる。

 関係者によると、建て替え予定の秩父宮ラグビー場や神宮球場では上空に使わない空間が生まれることが予想され、周辺ビルなどの地権者もその空中権の購入に関心を示している。

 過去にJR東日本が東京駅上空の空中権を周囲に売り、赤れんが駅舎の復元工事費500億円の大半を賄った例がある。

 神宮外苑の再開発計画では、神宮球場に隣接する第二球場を解体し、その跡地に東京五輪後に新たなラグビー場を建設。神宮球場は秩父宮ラグビー場の跡地に整備する方向で検討している。(共同)