昨年のノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のベアトリス・フィン事務局長(35)は12日、初来日し、被爆地の長崎市を訪れた。同日から原爆資料館で始まった市主催の受賞記念展に駆け付けて「全ての国、特に日本が核兵器禁止条約に参加することを願う」とつづったメッセージカードを飾った。

 オープニングセレモニーでフィンさんは「条約をつくる上で、何よりも重要だったのは被爆者の活動。だが、仕事はまだ終わっていない」とあいさつ。核兵器の完全廃棄に向けて、さらなる連携を呼び掛けた。

 田上富久市長は、来訪を歓迎し「ICANの受賞は、核禁止条約を世界のルールにするための大きな後押しとなった」と述べた。

 セレモニーの後、フィンさんはICAN国際運営委員の川崎哲さん(49)と共に、田上市長や市議らと意見交換。多くの国が条約に参加するよう、活動を強めていくことを確認し合った。

 フィンさんは13日、長崎市で討論会に参加。核禁止条約をテーマに基調講演し、被爆者らと意見交換する。14日には長崎の学生らとの対話集会に臨んだ後、広島へ。16日に東京へ移動し、18日に帰路に就く。

 長崎の原爆資料館では、条約の誕生やICANの受賞までの流れを紹介するパネル20点などを、3月末まで展示する。(共同)