本格的な入試シーズンの幕開けとなる大学入試センター試験が13日、全国の695会場で始まった。日程は14日までで、志願者数は前年度より6704人増の58万2671人。大雪や人身事故など交通機関の乱れの影響で、試験時間の繰り下げを行う地域もあった。北海道では、踏切事故により試験に向かう受験生4人が足止めに。道警がパトカーで会場の室蘭工業大(室蘭市)まで運び、4人はいずれも試験を受けられた。センターによると、過去にパトカーで受験生を送ったケースは聞いたことがないという。

 道警やJRの素早い対応で、受験生4人は無事に試験を終えた。会場となった室蘭工大の担当者は「事故が起きて少し慌てたが、当該の受験生も落ち着いて対応してくれた。明日も試験があるが、一安心だ」とほっとした様子で話した。

 JR北海道と道警によると、午前8時ごろ、北海道白老町のJR室蘭線の踏切で、札幌発、函館行きの特急列車と乗用車の接触事故が発生。一部区間で運転見合わせとなった。試験会場に向かうため後続の普通列車に乗っていた男女3人が同町の萩野駅、特急列車を待っていた男性1人が登別駅(登別市)で足止めを食らった。

 事故を受け、JRは付近に止まる車両と駅の全てで「受験生はいますか」などとアナウンス。萩野駅で3人が名乗り出たため、JR側ではすぐにタクシーを手配したという。だが先に道警苫小牧署が駅に到着したため、パトカーで3人を約30キロ離れた室蘭工大まで運んだ。一方、登別駅では、事故対応で駆け付けた室蘭署員が「受験生はいませんか」と呼び掛け、男性をパトカーに乗せた。いずれのパトカーも緊急走行ではなく通常走行で送ったという。

 室蘭工大によると、登別駅から向かった男性は通常通り受験。他の3人は試験開始時間前に到着したものの、入室予定時刻は過ぎていたため、別室で4分遅れで受験した。午後の「国語」からは通常通り受験できたという。

 4人のうち3人を運んだ苫小牧署は「受験勉強が無駄にならないように、将来のことも考えて対応した。受験できたと聞いて安心している」。道警は、「困った人がいたら助けるのは当たり前。天気が悪いという情報もあったので、(各署に)柔軟な対応をするように指示をしていた」としている。

 この踏切事故により、特急列車に乗っていた約150人と、乗用車の運転手にけがはなかった。