トランプ米大統領がアフリカやカリブ海諸国を「くそったれ国家(sithole countries)」と侮辱する発言をしたとされる問題で、トランプ氏への抗議が12日、世界で巻き起こった。国連加盟のアフリカ全54カ国の大使らはトランプ氏に謝罪を求める共同声明を発表。米国内や欧州でも批判が相次いだ。

 発言は11日、トランプ氏が議員らとの非公開会合で移民制度を協議した際、「くそったれ国家から、なぜ多くの人がここに来るのか」などと中傷する言葉を使い、アフリカ諸国やカリブ海の島国ハイチから来る移民の多さに不満を示したとされる。米メディアが出席者の話として伝えた。

 AP通信などによると、アフリカ54カ国の大使は12日に米国で緊急会合を開き、「常軌を逸した差別的な発言」として発言の撤回と謝罪をトランプ氏に要求。アフリカ連合(AU)も「最も強い言葉で非難する」との声明を出した。欧州でも国連人権高等弁務官事務所の報道官が記者会見で批判するなどした。

 トランプ氏はこの侮辱発言を否定。報道は「野党民主党の捏造(ねつぞう)」と主張しているが、民主党の上院議員はトランプ氏が「不快で下品な言葉」を確かに使ったと断言した。同じ共和党のライアン下院議長も「残念だ」と述べた。

 国内外で非難の声があがる一方、白人至上主義を掲げる米秘密結社KKKやネオナチ団体は「(トランプ氏は)真実を語った」と絶賛。発言の波紋は世界を巻き込み、広がる一方だ。