名古屋市で開かれた性的少数者(LGBT)らが集うイベント「LGBT成人式」への後援申請を、愛知県教育委員会が2年連続で却下していたことが13日、分かった。県教委は「LGBT関連のイベントだから断ったわけではない」と説明するが、主催者側は「後援してもらって間口を広げたかったので残念だ」としている。

 成人式は、LGBTが「ありのままの自分を誇り、『成りたい人』になるきっかけをつくる」との趣旨で、名古屋市中区で10日に開催。主催した同市のNPO法人「ASTA」によると、県教委と同時に申請した同県豊明市と名古屋市教委は後援し、豊明市の小浮正典市長が出席して祝辞を述べたほか、名古屋市の河村たかし市長は祝電を送っていた。

 ASTAや県教委によると、昨年は、有志の支援者らが企業などから協賛金を集めて式を開催。県教委は「事業に関する経費は主催者の負担が原則」として、後援申請を却下した。

 このため、今年の式はASTAが費用を負担したが、県教委は、式に飲食を伴う懇親会が含まれていることを問題視。「事業目的が教育や文化に寄与するものとする基準に合致するか疑問がある」として再び却下したという。

 ASTAの松岡成子共同代表理事は「懇親会は当事者同士が知り合う大事な場で、式から外すわけにはいかない。今後、多くの自治体が後援してくれるようになればうれしい」と話している。(共同)