広島県廿日市市で2004年、高校2年北口聡美さん=当時(17)=が刺殺された事件で、殺人の疑いで逮捕された会社員鹿嶋学容疑者(35)が、わいせつ目的で北口さん宅に侵入したという趣旨の供述をしていることが16日、捜査関係者への取材で分かった。着衣の乱れやわいせつな行為をされた形跡はなく、廿日市署捜査本部は供述の裏付けを進める。

 鹿嶋容疑者が凶器として使ったと供述し、自宅で押収された小型のナイフと、北口さんの傷口の形状が似ており、矛盾しないことも判明。捜査本部は、指紋や付着物を鑑定するとともに、事件発生から13年半にわたる保管状況を解明する。

 捜査関係者によると、鹿嶋容疑者は「面識はなかった。偶然見かけて後をつけた」とも供述。当時の状況を「仕事を首になってうろうろしていた。自暴自棄になっていた」と説明しており、偶発的に事件を起こした可能性がある。

 山口県宇部市の自宅の捜索で、ナイフは鹿嶋容疑者の供述した場所にあったという。

 捜査本部によると、事件当日、北口さんは学校から帰宅後、家族に「仮眠をする」と伝え、離れの2階の自室にいた。1階の出入り口付近で胸などを刺されて倒れているのが見つかった。

 現場には土足の跡が残っており、ドアノブの指紋が鹿嶋容疑者のものと一致。捜査本部は、鹿嶋容疑者が2階まで侵入し、逃げようとして1階に下りた北口さんを刺した疑いがあるとみている。(共同)