お茶の水女子大(東京都文京区)は10日、記者会見を開き、戸籍上は男性でも自身の性別が女性と認識しているトランスジェンダーの学生を2020年4月から受け入れる方針について説明した。室伏きみ子学長は「多様性を包摂する社会の対応として当然と考えた。真摯(しんし)に学ぶことを受け入れるのは自然な流れだ」と強調した。

 これまで「女子」としていた入試の出願資格を今後、「戸籍または性自認が女子」と改める。実際の入試では、トランスジェンダーの学生に事前に申し出てもらい、大学側が出願資格を確認する予定だが、具体的な方法は今後検討するとしている。

 20年度の学部と大学院の新入生からが対象で、入学後の学生生活も支援する。22年度からは編入も可能。今年から施設整備などの準備に着手し、受け入れに向けて新設する委員会でガイドラインをつくる。文部科学省によると、国内の女子大で受け入れを決めたのは初とみられる。

 15年後半から16年初めにかけて、当事者とみられる人からトランスジェンダー学生の受け入れについて問い合わせを受けたことをきっかけに、学内でワーキンググループを設置し検討を進めてきた。学生や教職員らへの説明会も複数回開いたという。

 トランスジェンダーは身体上の性と自分自身が認識する性が異なる人を指す。国内の自治体が性的少数者(LGBT)のカップル認定を始めるなど、多様性尊重の流れが強まっているのを受け、日本女子大や津田塾大、奈良女子大など複数の女子大でも受け入れの検討が進められている。(共同)