タイ海軍特殊部隊などは10日、北部チェンライ県のタムルアン洞窟に取り残された地元サッカーチームの少年らの救出作業を再開、同日まで取り残されていた5人全員を救出した。洞窟に閉じ込められた13人全員が脱出を果たした。

 少年12人と男性コーチが洞窟に閉じ込められてから18日目、作業開始から3日目。世界が注目した救出劇は、全員の奇跡の生還で幕を閉じた。

 当局筋によると、10日朝の段階で洞窟にいたのは少年4人と男性コーチ1人で、軍事筋によると、コーチが最後に脱出した。特殊部隊や外国出身の潜水士らは8日と9日、それぞれ4人の少年の救出に成功した。

 全長約10キロの洞窟内は水がたまり、狭くてジグザグの場所がある。出入り口から4キロ前後の避難場所からの脱出では潜水を余儀なくされるため危険が伴い、全員の無事救出が実現するかどうかは予断を許さなかった。タイは現在、雨期に入っており、洞窟内の水位上昇の原因となるまとまった雨も予想されるため、特殊部隊などは早急な救出活動を迫られていた。

 9日までに救出された少年8人は病院で健康状態の検査を受けている。タイ保健当局者は10日、8人は「熱はなく、体調は良い」と述べ、少なくとも1週間入院するとの見通しを明らかにした。8日に救出された4人は9日、ガラス越しに家族と面会した。

 少年らは6月23日、サッカーの練習後に洞窟に入り、水位が上昇したため外に出られなくなったとみられている。7月2日に捜索中の潜水士らに発見された。栄養補給のゼリーなどで体力回復を図りながら、特殊部隊員らから潜水の技術指導を受け、脱出準備を進めていた。6日には作業に従事した元特殊部隊員が死亡する惨事もあった。(共同)