柴山昌彦文部科学相は12日の閣議後記者会見で、東京医科大の不正入試を受けて医学部医学科を置く全国の81大学の入試状況を緊急調査したところ、複数の大学で女子や浪人の受験生を不利とするなどの扱いをしていたことが判明し、不正入試が「強く疑われる」と明らかにした。各大学はこれまで不正はないとしており、説明責任が求められそうだ。

過去6年間の入試で男女別の合格率の差が大きかった大学を中心に約30校への訪問調査をした結果、募集要項などで受験生に事前に知らせることなく、性別や浪人の期間により扱いに差をつけたり、特定の受験生を有利にしたりしたと客観的に判断できる資料などが確認された。

柴山氏は「公正に実施されるべき大学入試で、このような事態に至っていることは問題だ」と強調。取り扱いに差を設けたことに合理的な理由があるのかどうかは、まだ不明だとして、大学名や校数は公表しなかった。

文科省は、さらに事実関係の確認を進め、10月中に中間報告を実施。訪問調査の対象を、医学部医学科を置く全大学に拡大し、年内に最終結果をまとめる。

文科省は9月、81校のうち78%に当たる63校で過去6年間の入試における女子の合格率が男子を下回っていたとの緊急調査速報を発表。全国で見ると、男子と女子の合格率には1・18倍の差があった。

一方で各大学は文科省の書面調査に対し、女子らを不利にする得点操作などはないとの回答をしていた。

東京医科大では既に、特定の受験生への不正加点や、女子や3浪以上の人を合格しにくくする得点操作が行われていたことが発覚している。(共同)