フィリピンの国名が「マハルリカ」になるかも-。ドゥテルテ大統領が演説で植民地由来の国名を変更する考えに言及し、国内で論議を呼んでいる。実現の可能性はかなり低いとみられるが、一部のフィリピン人の愛国心をかき立てそうだ。

「マルコスは正しかった。彼は『マハルリカ共和国』に変えたかったのだ」。ドゥテルテ氏は2月11日の演説で、長期独裁政権を敷いた故マルコス元大統領を持ち出し、改名に前向きな意向を明らかにした。

フィリピンという国名は、16世紀に宗主国だったスペインのフェリペ皇太子(後の国王フェリペ2世)にちなんでいる。ドゥテルテ氏は「フェリペのカネを使った(ポルトガルの航海家)マゼランがフィリピンを『発見』した。ばかどもがここに着いたとき、フィリピンと名付けたのだ」と嫌悪感をあらわにした。

マハルリカの意味は、マレー語の「自由」の派生語やサンスクリット語の「気高く誕生した」など、複数の説がある。パネロ大統領報道官は記者会見で、改名には法律を制定したり国民投票にかけたりする必要があると説明し「大統領のアイデアにすぎないが、私は同意する」と述べた。

国内の反応はさまざまだ。地元紙によると、イラルデ元上院議員は「ユナイテッド・アイランズ・オブ・マハルリカ(マハルリカ合島国)」との名称を提案。フェリペ皇太子由来の名は屈辱の象徴とこき下ろす一方、マハルリカは植民地主義者の到達前からある素晴らしい名前だと称賛した。

ソット上院議長は「他にも重要議題が山ほどある」と反対を表明。人権派弁護士のジョクノ氏は「政権は国民への食料供給や雇用創出を優先すべきだ」と注文を付けた。(共同)