ニュージーランド南島クライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)2カ所での銃乱射事件で、アーダン首相は16日記者会見し、殺人容疑で訴追された男(28)が銃計5丁を所持していたと明らかにした。2丁は殺傷力の強い半自動小銃だった。アーダン氏は死者49人、負傷者が48人に上った同国史上最悪の銃乱射事件を「テロ」と断定しており、捜査当局は動機の解明を本格化させた。

男はオーストラリア人のブレントン・タラント容疑者で16日、クライストチャーチの裁判所に出廷した。アーダン氏によると世界各国を旅行し、ニュージーランドにも滞在。長期居住者ではなく、両国で監視対象にはなっていなかった。2017年11月にニュージーランドで銃を合法的に所持する許可を得た。アーダン氏は今後、銃規制を強化する考えを示した。

クライストチャーチのダルジール市長は16日、記者会見し「非常にショックを受けている」と話した。イスラム系コミュニティーを支援する意向も示した。

警察は容疑者3人を拘束。実行犯の1人は襲撃の際、自身の頭部に着けたとみられるカメラで動画を撮影しながら、インターネットで17分間にわたって生中継していた。タラント容疑者だったとは断定されていない。

タラント容疑者とみられる白人の男が移民を「侵略者」と呼び、敵視する声明を残しており、白人至上主義も事件の背景にある可能性がある。

地元メディアによると、容疑者の車両からは爆発物も発見され、警察が処理した。

トルコ国営テレビTRTなどは15日、タラント容疑者はトルコ渡航歴があり、同国当局が当時の行動について捜査を始めたと報じた。(共同)