24日夜、警察官が「道路で誰かが刃物で刺している。人が血だらけで倒れている」との110番通報を受けて現場に駆け付けると、倒れている男性2人を発見した。路上には大量の血痕があり、眼鏡と靴が転がっていた。県警は逃走した男を捜索し、25日未明に佐藤容疑者の身柄を確保した。

逮捕容疑は24日午後10時半ごろ、北区西味鋺(にしあじま)1丁目の路上で小笠原さんの胸などをナイフで数回突き刺し、殺害した疑い。赤松さんも腹部など上半身を数カ所刺されており、県警は赤松さんに対する殺人容疑についても調べる。25日に司法解剖が行われ、死因はいずれも出血性ショックだった。

現場は名鉄味鋺駅から西に約2キロの住宅街。捜査関係者によると、小笠原さんと赤松さんは名古屋市内で開かれた会社の飲み会に出席後、別の同僚が運転する車で赤松さんの自宅付近まで移動。道路を挟んで向かい側にある佐藤容疑者の自宅前で口論となり、刺されたという。近くの女性は「けんかをするような大声を聞いて外を見ると、細身の男が立っていて近くに2人が倒れていた。男は2人のうちのどちらかが持っていたバッグを開け、中をのぞいていたように見えた」と話した。

小笠原さんと赤松さんは、同じビル管理会社の名古屋支店でビルの補修や工事を担当する仲の良い同僚だった。関係者の男性は「昨日は普通に仕事をしていた。みんなショックを受けている」と表情を曇らせた。

2人は「子煩悩なお父さん」としても評判だった。小笠原さんは妻と双子の息子の4人暮らしで、同じマンションに住む40代の女性は「毎年キャンプに出掛ける家族思いのいいお父さん」と語った。赤松さんは中学生の息子の野球チームのコーチで、関係者は「優しい人で、子どもたちから慕われていた」と語った。遺族は県警を通じ「今深い悲しみに沈んでいます。この苦しみを察していただきたい」などとコメントした。