京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオの放火殺人事件で、京都府警が現住建造物等放火と殺人などの容疑で青葉真司容疑者(41)の逮捕状を取ったことが20日、捜査関係者への取材で分かった。青葉容疑者のやけどの症状が重く、回復を待って逮捕する方針。

青葉容疑者とみられる男がガソリンを購入したのは火災の約30分前で、購入分約40リットルのうち、現場でまいたのは10リットルほどであることも判明。男は付近のガソリンスタンドで「発電機に使う」と使途を述べ、虚偽の説明をした疑いがある。

18日の火災数日前から現場の1キロ圏内で、青葉容疑者に似た男の目撃情報が相次いでいた。府警は、ガソリン入手後速やかに放火を実行するために周辺の下見を重ね、準備を進めたとみている。

1階から救出された男性1人の死亡が19日、新たに確認され、死者は計34人になった。性別不明だった1人は女性と分かり、内訳は男性13人、女性21人。年齢は20~50代で、同社の役員も含まれている。司法解剖を終えた損傷が激しい5遺体の死因はいずれも焼死と判明した。

青葉容疑者は高度な治療が必要なため20日、京都府から大阪府の病院にヘリで移送された。

捜査関係者らによると、スタンドはセルフ式で現場の西約500メートルにある。青葉容疑者とみられる男は事件直前の18日午前10時ごろ、20リットル入り携行缶二つを台車に載せて訪れ「発電機に使う」とガソリンの購入を希望。店員が40リットルを2缶に入れたという。

その後、現場付近に台車などで運び、うち約10リットルをバケツに移し替え、午前10時半ごろ、スタジオにまいて火を付けたとみられる。火災後、現場周辺では台車の他、二つの携行缶が見つかり、一つは満タン、もう一つは半分ほどガソリンが残っていた。現場検証の結果、1階玄関近くのらせん階段西側の燃え方が最も激しく、そばで溶けたバケツやライターのような破片も発見した。

青葉容疑者は事件4日前の14日、居住先とみられるさいたま市で近隣住民とトラブルを起こしていた。15日には現場の西約200メートルのコンビニで、携行缶とみられる二つの箱を足元に置いた男を近所の40代女性が目撃。17日午前9時ごろには、現場の南西約150メートルの路上で、青葉容疑者の服装と酷似した赤いシャツに青いジーンズ姿の男が台車を押して歩く姿を30代男性が目撃していた。17日から18日にかけ、近くの公園でも似た男の複数の目撃情報があり、公園などで寝泊まりしていた疑いがある。

スタジオ周辺の規制線は20日午後に解かれた。(共同)