第25回参院選は22日午前、全124議席が確定した。安倍政権下での憲法改正に前向きな「改憲勢力」は81議席となり、非改選79と合わせた議席が国会発議に必要な3分の2(164議席)を割り込んだ。自民党は57、公明党は14の議席を獲得し、与党で改選過半数(63)を上回ったが、改選前の77議席には届かなかった。立憲民主、国民民主、共産など野党5党派は32の改選1人区で候補者を一本化し、10勝した。立民は改選前の倍近い17議席に伸ばした。

改憲勢力は自公両党と日本維新の会、改憲容認の諸派、無所属。衆参両院でそれぞれ3分の2以上が賛成すると国会として改憲を発議できる。維持するには今回85議席を獲得する必要があった。

安倍晋三首相(自民党総裁)は21日夜のNHK番組で「3分の2の多数は、国会の憲法審査会の議論を通じて形成していきたい」と強調した。

自民党は改選議席から9減。単独過半数も失った。公明党は2001年の非拘束名簿式導入後の最多議席に並んだ。政権内で公明党の発言力が強まる可能性がある。首相が目指す憲法改正の行方も左右しそうだ。

自公は前回16年選挙の69議席を超えた。非改選70と合わせ、参院定数245の過半数を確保。首相は12年12月の第2次内閣発足以来の政権運営を継続する。野党が反対した10月の消費税増税は予定通り実施する運びだ。

野党は1人区の一本化が奏功し、東北4県や新潟、大分などで接戦を制した。前回選の11勝には及ばなかった。

立民は改選9議席から17に増やした。改憲勢力の日本維新の会も3増の10議席へ伸ばした。国民は2減の6、共産は1減の7、社民は改選数維持の1議席だった。

政治団体「れいわ新選組」「NHKから国民を守る党」もそれぞれ比例代表2議席、1議席を得た。政党要件を持たない諸派が比例議席を得るのは現行制度下で初めて。

総務省によると、選挙区の投票率は48・80%。過去最低の44・52%に次ぐ低水準となった。

参院選は定数が3増になり、改選124議席(選挙区74、比例50)に計370人が立候補。比例で優先的に当選する「特定枠」が導入された。(共同)