韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は24日朝、東部咸鏡南道・宣徳付近から日本海に向け、短距離弾道ミサイルと推定される飛翔(ひしょう)体を2回発射した。日本政府によると日本の領域や排他的経済水域(EEZ)には落下していない。岩屋毅防衛相は同日記者団に、2発は弾道ミサイルで、明白な国連安全保障理事会決議違反だと批判した。

北朝鮮は8月5~20日に行われた米韓合同軍事演習などに反発し、7月25日以降、短距離弾道ミサイルなどの発射を繰り返し、今回で7回目。同演習終了後の発射は初で、引き続きミサイル開発を続ける姿勢を見せた。

韓国政府は日韓間の情報交換の基盤である日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA=ジーソミア)の破棄を決め、23日に日本に通告した。岩屋氏は今回の発射について「北朝鮮も地域情勢をしっかり見ているから、間隙(かんげき)を突いたということではないか」と話した。日本政府の情報収集に破棄通告は影響を与えなかったとの認識を示した。

韓国軍は24日の発射後、日本から情報共有の要請があり、協定は11月22日まで有効のため応じる予定だと明らかにした。

北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相は23日にポンペオ米国務長官を非難する談話を発表している。24日の発射は非核化を巡る米朝実務協議再開も見据え米国をけん制する思惑もありそうだ。

辻清人外務政務官は24日の自民党会合で、発射について「安保理決議違反であることから既に北朝鮮に厳重に抗議している」と述べた。

米韓連合軍司令部の報道担当者は24日、状況を注視し、同盟国の日韓と緊密に協議するとの声明を出した。韓国大統領府は、米韓演習が終了したにもかかわらず発射が続いたとして「強い憂慮」を表明した。

韓国軍は飛翔体の飛行距離は約380キロで最高高度は約97キロ、最大速度はマッハ6・5以上と分析している。防衛省は2発の飛行距離は異なり、約400キロと350キロだったとしている。(共同)