米紙ニューヨーク・タイムズは10日、米南部を今月襲った大型ハリケーンを巡り、トランプ大統領が示した予想進路を訂正した気象当局に対し、管轄するロス商務長官がトランプ氏の主張に沿った見解に改めるよう圧力をかけたと報じた。複数の関係者の話として伝えた。

問題とされたのは、ハリケーン「ドリアン」の進路予測。トランプ氏が1日、南部アラバマ州にも被害が及ぶとして警戒を呼び掛けたものの、国立気象局は同州は影響を受けないと発表して否定。だが、トランプ氏は間違いを認めず、メディアから連日厳しく批判された。

こうした事態を受け、ロス氏は6日、国立気象局を管轄する海洋大気局(NOAA)の高官に対し、トランプ氏の主張を擁護するよう要求。高官が反対すると、応じなければ関係者を解任すると告げたという。NOAAは同日、国立気象局の発表は「最新の予測に合致していなかった」との声明を発表し、事実上ロス氏の要求に従った。

これに対し、科学的予測が「政治目的のためにねじ曲げられた」との批判が気象関係者の間で広がり、商務省の監査部門は声明発表の経緯について調査しているという。(共同)