英国の欧州連合(EU)からの離脱条件を巡り、英とEUはブリュッセルのEU本部で16日未明まで詰めの協議を続けた。

英BBC放送は15日夜、双方が週末返上で行っている集中協議が「重大な段階に達した」と報道。17日からのEU首脳会議を控え、16日中の合意を急いでいるが、EU加盟国アイルランドと国境を接する英領北アイルランドの関税の扱いを巡り、合意案づくりは膠着(こうちゃく)しているもようだ。

首脳会議までに合意できない場合、月末に迫った離脱期限の延期や、欧州経済などに混乱を招く「合意なき離脱」の可能性が高まる。月内に臨時首脳会議を開くこともEU側で検討されている。

メイ前英政権とEUがまとめた当初の合意案は、英国がEU関税同盟から抜けられない恐れがあるとして、英下院が否決。合意の有無を問わず、10月末に離脱すると訴えるジョンソン英首相が7月に就任した後、協議は進まず、英側が当初合意案の国境管理条項を大幅変更して10月2日に示した「最終提案」にもEUは冷淡だった。

しかし、英メディアによると、税関検査について、これまで議論されてきた同国境を挟んでの実施ではなく、英本土と北アイルランド間で行うなどとする修正案を英側が10日に提示。この譲歩をたたき台に、英EUは集中協議に入った。

ただ、英政権の与党側で、本土と北アイルランドの一体性をうたう政党が修正案に難色。政権は国内調整も急いでいる。(共同)