台湾総統選は11日投開票され、台湾独立志向の与党、民主進歩党(民進党)の蔡英文総統(63)が親中路線の最大野党、国民党の韓国瑜・高雄市長(62)らを大きく引き離し、再選を確実にした。地元メディアが報じた。香港のデモを受けて台湾で反中意識が拡大し、支持を回復。中国の習近平指導部による台湾統一の圧力を拒否する姿勢が評価された。中国が今後、外交や経済で台湾を締め付け、中台関係がいっそう悪化する可能性がある。

貿易摩擦などで米中が対立する中、トランプ米政権は蔡政権に肩入れしており、台湾を巡る米中対立が激化する懸念もある。日本政府は春に習国家主席の訪日を控えており、選挙結果を受けた対応が注目される。2期目の蔡政権は5月20日にスタートする。

民進党は2018年11月の統一地方選で、年金改革など内政面の不評から惨敗し、蔡氏は党主席辞任に追い込まれた。総統選で蔡氏は中国が求める「一国二制度」による統一に断固反対する姿勢を繰り返しアピール。将来への不安を強める若者層を中心に支持を広げた。

韓氏と国民党は「一つの中国」に基づく中台交流発展を訴える親中路線を堅持し、香港問題で対中批判を避けた。韓氏が高雄市長就任からわずか約半年で総統選出馬を表明し、市長職を事実上投げ出したことに対する有権者の反発も強かった。

もう一人の候補、親民党の宋楚瑜主席(77)は親中ぶりが目立ち、振るわなかった。

有権者数は約1930万人。立法委員(国会議員=定数113)選の投開票も同時実施された。(共同)