「台湾の人々が民主主義を重んじていることを証明した」-。台湾総統選で再選された民主進歩党(民進党)の蔡英文総統は11日夜、台北市の選挙本部でこう強調した。集まった支持者らは「総統、頑張れ」と声をそろえて叫び、喜びの気勢を上げた。

選挙本部周辺は詰め掛けた支持者らで埋め尽くされた。蔡氏がステージ上に現れ「今日、私たちは民主と自由を守った。明日から一緒に全ての困難を克服しよう」と呼び掛けると、大きな拍手が起きた。

香港で続く抗議デモをきっかけに中国への反発から蔡氏に投票した人も多く、「香港頑張れ」というシュプレヒコールも上がった。40代の女性は「中国に首を絞められるのは嫌だ」と話した。

南部・高雄市にある国民党の韓国瑜氏の本部周辺にも支持者が集結し、開票速報を見ながら涙を流す人もいた。敗北を認めた韓氏は「私の努力が足りなかった」と述べ、支持者らに頭を下げた。「こんなに応援したのに、この結果は何だ。台湾を傷つけた」と抗議する人もいた。

11日、台湾各地の投票所では有権者の長い行列ができた。在外投票や期日前投票がないため帰省する市民も。北部の台北市から中部・台中市に高速鉄道で日帰りした会社員は「投票所で15分ぐらい並んだが順調に投票できた」と笑った。北部・基隆市の女性は「投票開始の午前8時ごろに投票所に行ったが20分待ちだった」と話した。

台湾メディアによると、高雄市では窃盗の疑いで4年前に指名手配された男が帰省して投票した際に逮捕された。自分が指名手配されていることを知らなかったという。(共同)