パチンコ業界最大手のダイナム(東京・荒川区)が15日、都内で記者会見を行い、総額約10億円を投じて全国の全406店舗を4月1日から完全分煙化すると発表した。4月から改正健康増進法が全面施行され、パチンコホールも原則屋内禁煙となる。会見冒頭で藤本達司代表取締役社長が「全店舗で分煙を展開し受動喫煙のない健康的なホールを提供することを宣言します」と、あいさつした。

同社では2009年から完全分煙型パチンコホール「信頼の森」を全国展開して受動喫煙対策に取り組んできた。完全分煙化へ向けて24店舗では臭気判定士(国家資格)による臭気減少実験などを実施してきた。完全分煙化の工事費用は「1店舗で最低約250万円から。全店舗では総額約10億円の投資になる」(川野創平取締役)。月100店舗ペースで施設工事を行い、2月末には全店舗で工事を完了する予定だという。

同社によると、パチンコホールの喫煙率は約55%と高く、愛煙家からの反発もありそうだが同社では完全分煙化へデータを分析し、商機とみている。禁煙店舗では60代125%、70代143%と、喫煙店舗に比べて優位だった。来客アンケートでは直近1年以内に遊技経験のない「休眠客」や「ノンユーザー」が9・8%に上ったという。「環境が整備されればユーザーが増える。吸う人も吸わない人も、もっと気持ちよく楽しめる店作りを目指す」と藤本社長はファン拡大のチャンスととらえている。