大阪府警富田林署で2018年、接見室のアクリル板を壊して逃走した後、中四国で盗みを繰り返したなどとして、加重逃走や窃盗などの罪に問われた無職樋田淳也被告(32)の初公判が13日、大阪地裁堺支部(安永武央裁判長)で開かれた。樋田被告は「逃走したことは認めるが、アクリル板を壊したのは私ではない」と加重逃走罪の成立を争う姿勢を示した。

弁護側は「板を壊したのは第三者だ」とし、逃走罪にとどまると主張。加重逃走罪は、逮捕、勾留されている容疑者らが、拘束のための器具や施設を損壊し逃げた場合に成立し、構成要件を満たさないとしている。

起訴状などによると、被告は強制性交容疑などで逮捕、勾留されていた富田林署で18年8月12日夜、接見室で弁護士と面会後、隔離用のアクリル板を蹴るなど力を加え、金属製の枠から脱離させて壊し逃走。その後大阪府羽曳野市で自転車を盗んだ他、香川県東かがわ市や愛媛県伊予市、山口県上関町や周南市で食料品や電気シェーバーを盗んだなどとしている。

被告は自転車で日本一周旅行者を装いながら中四国を転々としていたとみられ、逃走から49日目の18年9月29日、周南市の道の駅で餅などを万引したとして山口県警に窃盗容疑で現行犯逮捕された。翌30日、大阪府警が加重逃走容疑で逮捕した。

被告は計21件の事件で起訴された。堺支部はうち加重逃走など18件について裁判官だけの区分審理で部分判決を出し、その後強盗致傷など3件を裁判員裁判で審理する。(共同)