大韓航空を中核とする韓国の財閥、韓進グループを巡り、大韓機内で乗務員のナッツの出し方に怒って離陸を遅らせ「ナッツ姫」と批判された大韓航空元副社長趙顕娥(チョヒョナ)氏(45)が、弟でグループ会長の源泰(ウォンテ)氏(44)ら経営陣の退陣を求める声明を13日までに発表した。

グループ経営への顕娥氏の復帰を源泰氏が拒んだことで、昨年に2人の対立が表面化した。「姉と弟のけんか」(韓国紙)は、3月のグループ持ち株会社の株主総会で源泰氏が取締役続投に成功するかどうかが勝負の分かれ目となる。

顕娥氏は、創業一家のグループ経営に批判的な外部の投資ファンドなどと現経営陣への「反対連合」を結成。グループの持ち株会社の保有株式を計約32%に高めた。

反対連合は1月31日に「経営状況の深刻な危機は、現経営陣では改善できない」との共同声明を発表。外部から経営者を招く方針を示しており、これに賛同する株主も少なくないとみられる。

一方で韓国メディアによると、源泰氏側は母親らを味方につけて株式の約33%を確保した。昨年の大韓航空の株主総会では、グループを率いていた父親の亮鎬(ヤンホ)氏(昨年4月死去)が同社取締役の再任に失敗しており、父の二の舞いを演じないよう個人株主らの取り込みに躍起となっている。

骨肉の争いは過熱する一方だが、大韓航空は新型コロナウイルスによる肺炎拡大で中国路線が打撃を受けている真っ最中。経済界からは「本業に集中すべきだ」と、さめた声も聞こえてくる。(共同)