クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」での新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)拡大を受け、厚生労働省は13日、乗客乗員のうち高齢で持病がある人にウイルス検査を実施し、陰性が確認された希望者を優先的に下船させると発表した。潜伏期間終了まで政府が用意する宿泊施設で生活してもらう。乗船者44人が新たに感染したことも明らかにした。これでクルーズ船の感染者は計218人。国内で感染が確認された人は計247人となった。

加藤勝信厚労相は同日、高齢者を下船させる理由を「長期間滞在することで持病を悪化させ、健康を害する恐れのある方もいる」と述べた。水際対策や感染拡大防止に取り組み、万全の態勢を取る考えも示した。

厚労省によると、80歳以上で持病がある人には下船に向けて既に検査を実施。基本的に船内に約200人いる80歳以上は下船の対象となり、持病の有無や年齢、船内の居住環境を組み合わせて総合的に判断する。下船は14日以降になる見通し。今後は対象年齢の引き下げも検討している。

1月に下船した香港人男性に感染が確認されたため、乗客乗員全員の健康状態を確認。有症者や、その人と長時間近くで過ごした濃厚接触者らの検査を実施していた。

厚労省は感染拡大防止のため、感染者や持病などで下船して入院した人を除く乗客乗員に、19日までの船内待機を要請。ただ高齢者や持病がある人は重症化しやすい恐れがあり、早期に下船させることを検討していた。

クルーズ船の乗客は刻々と衛生面が悪化する窮状を訴えていた。10日に報道各社を通じて公表した文書では、5日早朝から隔離生活を求められる一方、シーツ交換や室内清掃がほぼ1週間なく、医療的な支援も不十分と指摘。連日増える感染者数に関する情報提供も十分ではなく、医療専門家の派遣を求めていた。(共同)