トランプ米大統領は11日、ホワイトハウスで国民に向けて演説し、新型コロナウイルスの感染拡大防止措置として、英国を除く欧州から外国人が米国へ入国することを13日から30日間停止すると発表した。

米国内でも感染者が急増し、政府対応の遅れに批判が高まる中、異例の厳しい措置を打ち出し対策を取る姿勢を国民にアピールする狙いとみられる。

国際社会で主要な役割を担う欧米諸国の交流が滞れば、世界経済の悪化の懸念に、さらに追い打ちを掛ける恐れがある。

トランプ氏は「海外からのウイルスに立ち向かうための最も積極的で包括的な措置だ。米国民への脅威を大きく減らす自信がある」と強調。「これは金融危機ではない。乗り越えられる一過性のものだ」と訴え、米国経済の先行きに対する不安払拭(ふっしょく)に躍起となった。

さらに、米国が中国からの入国禁止措置をいち早く取ったにもかかわらず、欧州連合(EU)は対策を怠ったと批判。その結果、欧州で感染が拡大し、欧州からの渡航者により米国でも感染者が増えていると主張した。

米国土安全保障省の発表によると、入国停止の対象は欧州各国の出入国審査を撤廃した「シェンゲン協定」加盟26カ国に直近14日以内に滞在した外国人。米国の永住権を持つか、近親者が米国籍を持つ人などは対象外になる。

米国はこれまでに新型ウイルスの流行で、中国本土とイランに14日以内に渡航した外国人の入国を禁じている。

トランプ氏は演説で、輸入も停止するといったん述べたが、その後ツイッターで、物資は対象外だと表明した。(共同)